Leather Wrapped Stone No.092

Handcrafted in a small apartment room in Tokyo. A small rock picked up from a river in the city was wrapped in a vegetable tanned cow leather and stitched with a linen thread by hand. You can use it for a desktop object or a paperweight. Holding it in your hand will make you relax and more creative.

Sold Out

思考のための考具

バウハウスの初代校長、ヴァルター・グロピウスの自邸書斎に置かれた、石のペーパーウェイト。見るからに手触りの良さそうな石が革で一部覆われている。艶やかな石の表情と、経年で褐色に変化した革の風合い。それらが組み合わさって醸し出す佇まいに、すっかり魅了されてしまった。

実物に触れてみたいが、すぐには叶わない。が、幸いにもお気に入りのいくつかの石と、長年続けてきた皮革工芸用の革は手元にある。自分で作れるかもしれないと、早速試作してみることにした。手元の石は銘石でもない普通の石。大きさや形が自分の手の好みで、いつも手の届くところに置いていた。「グロピウスの石」のような魅力的な外観ではなかったので、それならばと石全体を革で覆うことにした。

革を密着させるのは、革の可塑性を利用して成形する絞りと呼ばれる伝統技法。同じ技法を使ったイタリアのコインケースを参考に試作。量産のための木型が用意されているコインケースと違って、石の形は複雑で、固定乾燥のための釘打ちもできないので、成形は一筋縄ではいかなかった。

試行錯誤の果てに完成した革石。石は革で包まれると、表面の色や質感が覆い隠され、形が際立つ。また、素のままでは硬すぎると感じてしまうアタリは、革が間に入ることで和らぎ、石の形が優しく手に伝えられるようになった。革の弾力の向こうに感じる石の硬さ。石の魅力を手で感じ、「手が喜んでいる」ような初めての感覚。それ以来、作った革石をいつも傍に置き、ふとした時に手にするようになった。
別の石で作るとまた違った印象になるのだろうか?革の厚みを変えたら、触り心地はどうなるのか?石と革が一体化しているかのように密着させるには、どうすればいいのだろう?どうしたら縫い方や細部の仕立てを美しくできるだろう?などと、手が喜ぶであろう未知の感覚と、存在としての完成度を求めて、製作を続けた。

革。薄く柔らかい革は加工しやすいが、石の存在感が強く感じられてしまいバランスが悪い。厚く硬い革は、革の存在感が強く、硬さや形といった石の面白さが伝わらず、加工もしにくい。石と革の存在の均衡を保つのに適した製法や厚みの革を様々試し、漸く丁度良い加減を見つけることができた。
もともとは動物の皮膚であった革。骨や筋肉の外側で、体の運動に合わせて収縮していた部分。ならば、三次元的な形状にこそ革らしい良さが表れる筈で、いかにしてそれを引き出すか。試作を重ねるうち、革石に求める「らしさ」のようなものが自分の中で明確になっていった。

石の魅力のひとつは、長い年月をかけて生み出されたその形。人間の意図が及ばない、自然の摂理によって生まれた形は、純粋で変化に富み、人の思考にわずかな揺動をもたらす。変化は刺激となり、思考のスイッチとなる。同時に(相反する作用ではあるが)、石の形はある種の安心感や心地よさを感じさせるので、変化によってもたらされたアイディアを、さらに膨らませる機能も持つと考えている。

石の形をどっしりと受け止め、優しく手に伝える緻密でコシのある牛革。有機的な石の形と好対照な、精緻な縫いと細部の直線的な仕立てによって、ほどよい緊張感が生まれ、その佇まいを空間に演出する。 手で感じ楽しむ物。フィジカル・オブジェクト“Leather Wrapped Stone”は、思考のための考具として、あなたの机上に在るだろう。

無数の石。どこにでもあり、一目では違いがないように捉えがちですが、周辺の地質や岩盤の種類によってさまざまな種類があります。

手にしたときに指や掌へのおさまりの良さや、心地よい重量感、革で覆われた後の姿をイメージしながら石を選定します。

国内で生育した牛からつくられた革。繊維が緻密で肌理細かく、しなやかさと張りの強さが特徴です。内部に油分と蝋を含み、使うほどに艶が増します。

水に浸した革を、石に密着させて成形します。革には可塑性という性質があり、力を加えて変形させると歪みがそのまま残ります。厚みが2mmほどもある革を隙間なく密着させるために、時間をかけてゆっくりと乾燥させ、形を安定させます。

付属のカードには、プロダクションナンバー、製作者のメーカーズマーク、石を採集した地点の座標が記されています。

発想は手から生まれると言います。何かを思う時に手にとれば、アイディアやイマジネーションを膨らませることができるかもしれません。
適度な重さを利用してペーパーウェイトや、空間を彩るオブジェとしてもお使いいただけます。

思考のための考具

バウハウスの初代校長、ヴァルター・グロピウスの自邸書斎に置かれた、石のペーパーウェイト。見るからに手触りの良さそうな石が革で一部覆われている。艶やかな石の表情と、経年で褐色に変化した革の風合い。それらが組み合わさって醸し出す佇まいに、すっかり魅了されてしまった。

実物に触れてみたいが、すぐには叶わない。が、幸いにもお気に入りのいくつかの石と、長年続けてきた皮革工芸用の革は手元にある。自分で作れるかもしれないと、早速試作してみることにした。手元の石は銘石でもない普通の石。大きさや形が自分の手の好みで、いつも手の届くところに置いていた。「グロピウスの石」のような魅力的な外観ではなかったので、それならばと石全体を革で覆うことにした。

革を密着させるのは、革の可塑性を利用して成形する絞りと呼ばれる伝統技法。同じ技法を使ったイタリアのコインケースを参考に試作。量産のための木型が用意されているコインケースと違って、石の形は複雑で、固定乾燥のための釘打ちもできないので、成形は一筋縄ではいかなかった。

試行錯誤の果てに完成した革石。石は革で包まれると、表面の色や質感が覆い隠され、形が際立つ。また、素のままでは硬すぎると感じてしまうアタリは、革が間に入ることで和らぎ、石の形が優しく手に伝えられるようになった。革の弾力の向こうに感じる石の硬さ。石の魅力を手で感じ、「手が喜んでいる」ような初めての感覚。それ以来、作った革石をいつも傍に置き、ふとした時に手にするようになった。
別の石で作るとまた違った印象になるのだろうか?革の厚みを変えたら、触り心地はどうなるのか?石と革が一体化しているかのように密着させるには、どうすればいいのだろう?どうしたら縫い方や細部の仕立てを美しくできるだろう?などと、手が喜ぶであろう未知の感覚と、存在としての完成度を求めて、製作を続けた。

革。薄く柔らかい革は加工しやすいが、石の存在感が強く感じられてしまいバランスが悪い。厚く硬い革は、革の存在感が強く、硬さや形といった石の面白さが伝わらず、加工もしにくい。石と革の存在の均衡を保つのに適した製法や厚みの革を様々試し、漸く丁度良い加減を見つけることができた。
もともとは動物の皮膚であった革。骨や筋肉の外側で、体の運動に合わせて収縮していた部分。ならば、三次元的な形状にこそ革らしい良さが表れる筈で、いかにしてそれを引き出すか。試作を重ねるうち、革石に求める「らしさ」のようなものが自分の中で明確になっていった。

石の魅力のひとつは、長い年月をかけて生み出されたその形。人間の意図が及ばない、自然の摂理によって生まれた形は、純粋で変化に富み、人の思考にわずかな揺動をもたらす。変化は刺激となり、思考のスイッチとなる。同時に(相反する作用ではあるが)、石の形はある種の安心感や心地よさを感じさせるので、変化によってもたらされたアイディアを、さらに膨らませる機能も持つと考えている。

石の形をどっしりと受け止め、優しく手に伝える緻密でコシのある牛革。有機的な石の形と好対照な、精緻な縫いと細部の直線的な仕立てによって、ほどよい緊張感が生まれ、その佇まいを空間に演出する。 手で感じ楽しむ物。フィジカル・オブジェクト“Leather Wrapped Stone”は、思考のための考具として、あなたの机上に在るだろう。

無数の石。どこにでもあり、一目では違いがないように捉えがちですが、周辺の地質や岩盤の種類によってさまざまな種類があります。

手にしたときに指や掌へのおさまりの良さや、心地よい重量感、革で覆われた後の姿をイメージしながら石を選定します。

国内で生育した牛からつくられた革。繊維が緻密で肌理細かく、しなやかさと張りの強さが特徴です。内部に油分と蝋を含み、使うほどに艶が増します。

水に浸した革を、石に密着させて成形します。革には可塑性という性質があり、力を加えて変形させると歪みがそのまま残ります。厚みが2mmほどもある革を隙間なく密着させるために、時間をかけてゆっくりと乾燥させ、形を安定させます。

付属のカードには、プロダクションナンバー、製作者のメーカーズマーク、石を採集した地点の座標が記されています。

発想は手から生まれると言います。何かを思う時に手にとれば、アイディアやイマジネーションを膨らませることができるかもしれません。
適度な重さを利用してペーパーウェイトや、空間を彩るオブジェとしてもお使いいただけます。

Weight 143 g
Dimensions 75 × 55 × 35 mm
Attention

◯本製品には天然皮革および天然石を使用しています。
◯強い衝撃を与えると製品内部の石が破損することがあります。
◯怪我の恐れがありますので破損した商品は使用しないでください。
◯落下等により他製品の破損や怪我の原因になることがあります。
◯人や物に投げることは非常に危険ですので絶対にしないでください。
◯思わぬ事故の原因になることがありますので、
 小さな子どもの手の届くところには置かないでください。
◯革は水濡れや摩擦などが原因で色落ちすることがあります。
◯革が濡れてしまった場合はすぐに布などで軽く拭き自然乾燥させてください。

1) This product is made of natural leather and natural stones.
2) If the product is subjected to a strong impact, the stones inside may be damaged.
3) Please do not use damaged products as they may cause injury.
4) If the product falls, it may cause damage to other products or injury.
5) Do not throw these products at people or objects.
6) Keep out of the reach of small children because it may cause unexpected accidents. Keep out of the reach of small children.
7) The colour of the leather may fade due to wetness or friction.
8) If the leather gets wet, wipe it lightly with a cloth and let it dry naturally.

Item Code: LS092 カテゴリー: タグ: ,